薏苡仁(ヨクイニン)
このページは、生薬としての薏苡仁、食品としてのハトムギ、承認済みの医薬品を分けて説明します。生薬の伝統的な説明は、個別の医薬品の承認された効能・効果ではありません。関節痛、筋肉痛、神経痛、むくみ、シミ、ソバカス、体の冷却、子宮収縮については、このページで確認した添付文書に基づく効能・注意としては記載しません。
生薬ラテン名
COICIS SEMEN
基原
イネ科ハトムギの種皮を除いた種子。これは生薬としての説明であり、個別製品の有効成分量や承認効能とは別です。
伝統的な位置づけと承認効能の区別
漢方では薏苡仁を利水滲湿・清熱排膿の概念で説明することがあります。これは伝統的な生薬の位置づけであり、関節痛や神経痛、むくみ、シミ、ソバカスを治すという承認された効能・効果ではありません。使える範囲は、手元の製品の添付文書で確認してください。
配合漢方薬に含まれる場合も、効能はその製剤ごとに定められています。薏苡仁単休の説明を、配合剤の効能に読み替えないでください。
医療用医薬品の例:ヨクイニンエキス錠「コタロー」
以下は、小太郎漢方製薬のヨクイニンエキス錠「コタロー」(販売名コード 5900003F1021、添付文書 2023年9月改訂)に記載された内容です。他のヨクイニン製剤にはあてはまりません。
- 効能又は効果: 青年性扁平疣贅、尋常性疣贅。
- 用法及び用量: ヨクイニンエキスとして、通常成人1日1.0~2.0gを3回に分割経口投与する(ヨクイニンエキス錠「コタロー」は、通常成人1日9~18錠を3回に分割経口投与する)。年齢、症状により適宜増減する。
- 副作用(頻度不明): 過敏症として発疹、発赤、瘂痒、蕁麻疹等。消化器症状として胃部不快感、下痢等。異常が認められた場合は投与を中止するなど適切な処置を行う。
- 妊婦: 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。
- 授乳婦: 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討する。
- 小児等: 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 高齢者: 減量するなど注意する。一般に生理機能が低下している。
この添付文書に、関節痛、筋肉痛、神経痛、むくみ、シミ、ソバカス、体の冷却、子宮収縮の記載はありません。用量は医師が判断する事項です。
出典: PMDA 医療用医薬品添付文書(ヨクイニンエキス錠「コタロー」)
一般用医薬品の例
PMDAの一般用医薬品情報では、ヨクイニンを含む製品が第3類医薬品、薬効分類「皮膚軟化薬(吸出しを含む)」として掲載されています。効能は製品ごとに異なるため、分類名から一括に推定しません。確認日 2026-10-03 に読んだ例は次のとおりです。
- 山本漢方ハトムギ(ヨクイニン)顆粒: 効能・効果は「いぼ,皮膚のあれ」。服用前の相談対象に、医師の治療を受けている人、妊婦又は妊娠していると思われる人、薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人があります。服用後の相談症状として皮膚の発疹・発赤・かゆみ、胃部不快感、下痢があります。
- 東洋のヨクイニンエキス顆粒S分包: 効能・効果は「いぼ、皮膚のあれ」。
いずれも第3類医薬品です。用法・用量、年齢の上限、相談すべき人は製品で異なるため、外箱と添付文書を確認してください。シミ、ソバカス、関節痛、むくみは、上記の一般用医薬品の効能・効果ではありません。
食品としてのハトムギ
ハトムギは食品としても流通します。食品としての利用は、上記の医療用医薬品や一般用医薬品の承認効能とは別です。食品に、いぼや皮膚のあれへの効果をあてはめることはできません。
主な配合漢方薬
次は薏苡仁を配合する製剤への案内です。各製剤の効能・注意は、その製剤ページと添付文書を見てください。
使用前に確認すること
使う製品の添付文書または外箱を読み、承認された効能・効果、用法・用量、相談すべき人を確認してください。持病がある人、妊娠中または授乳中の人、他の薬を使っている人は、使用前に医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。
いぼや皮膚症状が広がる、痛みや化膿を伴う、発熱を伴う、めどの期間使ってもよくならない場合は、自己判断を続けず医療機関を受診してください。このページは診断や治療を約束するものではありません。
参照情報
- PMDA 医療用医薬品添付文書:ヨクイニンエキス錠「コタロー」(2023年9月改訂、確認日 2026-10-03)
- PMDA 一般用医薬品:山本漢方ハトムギ(ヨクイニン)顆粒(確認日 2026-10-03)
- PMDA 一般用医薬品:東洋のヨクイニンエキス顆粒S分包(確認日 2026-10-03)
(制度・添付文書確認日: 2026-10-03)